2015年3月号 家族の絆プロジェクト

現在、岡山県歯科医師会では「家族の絆プロジェクト」という活動を行っています。
これは皆さんのお口の中の状態をデータとして保存し、万一の自体が起こった際に役立てようというものです。

2011年の東日本大震災では身元確認に歯の治療痕が用いられ、この作業には岡山県からも多くの歯科医師や歯科医療関係者が参加されました。ところがこの災害では、地元の歯科医院も多くが被災した為に保存してあったカルテが紛失してしまい、確認作業が大変難航したそうです。そこで、このプロジェクトで得られたデータを岡山県歯科医師会で一括保存すればデータ自体を保護でき、よって迅速な確認作業が行えるようになると考えられる事からこのプロジェクトが始まりました。

以前から身元確認作業に歯科治療痕を利用する方法は行われていましたが、これが本格的に行われるようになったのは1985年の日航機墜落事故がきっかけだったそうです。この事故当時私はまだ学生で、この検視作業に携わった先生の講義を受けました。とにかく現場は悲惨な状況で、遺体の損傷も激しく、身体的特徴や指紋からの確認が非常に困難で、このような時に硬組織である歯は最後まで残るので身元確認の役に立つと言われていたのが記憶に残っています。

この「家族の絆プロジェクト」は岡山県内にある歯科医師会会員の診療所で行っており、当院でも受け付けますので、この機会に是非お申し付けください。

詳しくは以下をご覧下さい。
http://www.oda8020.or.jp/kazoku/index.html